第495回(2022年05月18日)

どうなる?ゆっくり茶番劇、論点と課題

タイムテーブル

[開始] 開始 (0:00:35)

[ニュース] こども家庭庁法案 衆議院通過 (0:01:34)

衆議院通過しました。山田さんの名前も名指しで出てきた。今後参議院で揉んでいく。プロジェクトとして進めていく必要あり。マスコミは断片的になりがちなのでまた特集しないといけないと考えている。裏側で色々プロジェクト進めています。こどもの情報連携も進めていく。政府とも会話している。こども家庭庁ができる前に中身も詰めていっている。

[ニュース] 香川ゲーム依存症対策条例裁判 8月に判決 (0:05:21)

正直この裁判の行方がおかしくなってきた。香川のゲーム問題を裁判にもっていくやり方はうまくない。もし香川の条例があっているということになれば、横並びで他の自治体もゲーム規制に向いてしまう。どうしていくか、正直きびしいと思っている。立法で対処していくべき問題だった。弁護士と委任契約が継続できなくなっきたとの話もある。原告にも誹謗中傷があったらしい。裁判取り下げは手続きが進んだ以上相手がOKしなければ取り下げられない。香川県も勝つと思っていると思う。他の自治体もこの裁判の行方を見ている、追随する可能性は高くなってきた。様子を見守りたい。

[ニュース] 侮辱罪厳罰化法案 衆院通過 (0:09:28)

現在侮辱罪改正中。各会派の賛否状況が届いてる。自民、公明、立憲民主党案あり。立憲民主党案は否決。自民党案、しなさんの修正案否決。各党の可否状況説明。
再三言っているが罰則が科料から懲役になったからといって、侮辱罪の中身は変わらない。他の罪と比べても侮辱により命を落とすことがあることをみると罪が軽いとは言えない。これをやると侮辱の解釈が広がる、政治に対して何か言うと捕まると思われるかもしれないが政治で侮辱となったものはない。ポイントは公訴時効の見直し、1年から3年に。ネット空間を守るためにも必要。運用状況を見ながら表現の自由が侵されないよう3年後見直し附則も付けた。非常に複雑、たくさんの採決がされたとのこと。by小山さん
立憲は修正案を二つだしてきた、立憲案に賛成したのは立憲のみ。共産党はすべての暗に反対。附則の見直しだけ入った。※小山さん解説 あり
小山さんが職務質問に会った話。

[ニュース] ゆっくり茶番劇 そもそもゆっくりって? (0:19:52)

のちほど特集で。

[ニュース] キラキラネーム 法務省基準案 (0:20:31)

背景が何があるか。デジタル提言書がからんでいる、今日のトピックスでやります。

[トピックス] キラキラネーム 法制審議会の狙い (0:23:14)

キラキラネーム法務省基準案:読み仮名の例 山田〇〇で例紹介。
光宙(ぴかちゅう)、大空(すかい)、騎士(ないと)はOK。
山田 山田太郎’(やまだ ドカベン)はグレー。山田 高(やまだ ひくし)はNG。
読み仮名と漢字の連携を乗り越えていかないと戸籍のデジタル化が乗り越えられない。歴史的な他の読み方があるにもかかわらず、許されないのはなぜか!という人もいるので法務省も逃げていた。漢字等の読み方を安定させないとデジタル化進まない。日本でも、「にっぽん」、「にほん」の読み方がある。漢字でやってきたのでいくつか読み仮名がある、それらをどうするか文化論争。笑い話にも聞こえるが大事なこと。
職権で付けられると困る。

[特集] どうなる?ゆっくり茶番劇、論点と課題 (0:29:18)

論点と課題。ゆっくり茶番劇について、論点と課題を。特許庁にも話を聞きました。そもそもゆっくり茶番劇とは?説明:東方Project から生まれた二次創作の一種。
ニコニコ動画内でゆっくり茶番劇が醸成されていった。
商標登録の経緯:小山さんより解説。2021年9月届け出→2022年2月登録。異議申し立てができない状態。誰が登録したのか。柚葉という人。年間10万のライセンス料を、という話をしたら炎上した。
ゆっくり茶番劇の商標登録によってどうなるのか?専用権と禁止権を取得。民事上の差止請求、損害賠償が可能。刑事罰もあり。商標権侵害は非親告罪。
ゆっくり解説、ゆっくり怪談、ゆっくり実況等は商標が非類似で商標権侵害にならない。これからアップされる「ゆっくり茶番劇」、既にアップされている「ゆっくり茶番劇」は商標権侵害になる可能性が高い。既存のゆっくり茶番劇もすぐに落とせという話になる可能性もある。使用料不要だが権利はもったまま。各方面から反応多数。商標登録出願代理人までも謝罪表明。先使用権のものは?
5/16:今後、使用料(ライセンス契約)は不要になります、権利は保持のまま。
商標権侵害における主な罰則について。※商標権侵害は非親告罪。
論点①~④ (特許庁にも確認済)
④二次創作文化の破壊につながる商標登録を防ぐ方法ないのか?
i 防衛出願(自分でも商標出願)が一番の防衛策(ただし、手間・費用かかる)
ii 情報提供制度も一つの対抗策(ただし、不確実性・監視負担)
※創作者の手間・費用・負担なく確実に二次創作を保護する仕組みはない。(登録が必要でかつ非親告罪の商標制度の下では同人マークのような仕組みは作れない)
放棄による権利抹消:1000円
出願しても登録にならない商標、3点に当たる場合は登録できない。
→今回のは3点にはあたらないのでほおっておいても解決にはならない。
商標制度の説明:概要。
商標制度:
保護対象:文字や図形等、事故の商品・サービスと他人の商品・サービスを区別するために使用するマーク、保護期間:設定登録から10年(更新可能)、出願件数:18万5千件(2021年)
何時商標登録すべきか?早ければ早いほど、使っているなら取るのが当たり前。問題だったのはサービスと結び付けてからアナウンスすべき。知財戦略としてはまちがってないけど、一番最初に10万のライセンス料をとることを書いたのは目的がずれている。不正にあたる可能性はある。ただ、ネットの中での検索数がどのくらいなら、周知されていると判断するのは難しい。ネット内での認知度を計る仕組みが必要。
商標権取得における費用について、商標審査の流れ。
商標と似て非なる制度→特許制度・実用新案制度、意匠制度
特許、実用新案、意匠と商標権の共通点、相違点
→登録手続きすべて必要。
著作権と商標権の共通点、相違点
→非親告罪になりそうだったけど親告罪のままにした。海賊版は取り締まり。
「のまネコ」問題:エーベックスが商標出願。ネット民怒る。
類似の商標出願:フランク三浦事件(有効な商標と判断された事例)
「大迫半端ないって」も商標登録済、「人の金で焼肉食べたい」も商標登録済
悪意の商標出願。問題になっている。事例紹介。

これをどうしていけばいいか。特許庁は一人当たり1日10件対応、担当者が調べ切らなければ登録できてしまう。知財的にも問題なので、今後このようなことが起きないよう法の改正も視野に入れて対処しないといけないかも。まだ揉まないといけない。ゆっくり茶番劇については現状商標登録されたまま。対処は考えていかないといけない。
「ゆっくり茶番劇」+何かの商品をセットにしてネット提供すると過去のものでも商標権侵害を言われる可能性はある。知財でも対応をしていこうかと思っている。

[終わりに]

商標もここまできたか。言葉を使ってはダメ、ということに二次創作文化は拒否反応を示す、登録できてしまうのはよくよく考えていく必要はあると思う。東方Project関係者が訴えたりするのか、無効になるのか。無効は利害関係者のみ。
だが商標として先使用していたかというとNo。商標は商品とセットで使ってなんぼ、登録して3年間使われなければ取り消し可能。