第544回(2023年07月12日)

AFEE代表、坂井崇俊さんと語る!昨今の表現規制諸問題!〜クレカ規制、有害図書指定、メタバース等〜

タイムテーブル

[開始] AFEE代表 坂井さん(元山田さんの秘書) (0:00:35)

ゲスト:坂井崇俊さん。久しぶり。昨今の表現規制について。
坂井さんの服装について。6/10に恵比寿でバーを始めたのでかりゆしの格好をしてます。本業も復帰してて、コミケ街宣もやります。山田さん以外の人の調整中。(お盆と被ってる)

[特集] アジェンダ (0:02:30)

クレカ表現規制、有害図書制度、メタバースについてやります。

[特集] クレカ表現規制 (0:03:16)

昨今の動きをおさらい。2019年8月~2023年まで振り返り。
2019/08:COMICZINの通販で成人向け書籍のクレカが使用不可に。
2020/12:MastercardとPornhubに対する決済処理を停止したとの報道。
2022/07:カルフォルニア集連邦地裁が「VisaはMindGeekによる児童ポルノの収益化を~」
→カルフォルニアの件は大きかった。背景にキャンセルカルチャー。国内でも書籍名に「~殺人事件」と入っていると規制になったりと騒ぎになった。最初はクレカ会社にBANされるので対象者も公にはしたがらなかった。
2022年その他:「~兄弟、カロリー」もPixivで検索できなくなったりした。
決済手段として現金だけというのは今のネット時代にはきつい。
クレカ表現記載:アメリカでの裁判の動き
アメリカだと通信では表現は法的に保証されているが、決済は保証されていない。
外資系で海外での対応が日本も影響受ける。法務省からもプラットフォーマに登記の通達をしてもらっている。表現の自由通信の自由を守る必要がある。
仮想通貨は仮想通貨でまたきびしい。もし検索(Bing)がそうなると厳しい。
クレカ問題についてはAFEEでも取り上げている。事業者(クレカ使ってる人)からは特にないが、ユーザー側から声としてもらっている。ネットで振込はなかなかメジャーではない。
クレカ表現規制:経済産業省から引き出した答弁。事前レクでは知らない感じだったが、答弁では実態把握をするという言質を引き出した。問題視はしているので対処対応するところまではもっていけた。
キャッシュレスが進んだ時に現金でしか買えないものがある、といったふうにならないように気を付けないといけない。

[特集] 有害図書制度 (0:17:21)

毎日新聞がマンガを守る方向の記事を書いているのにびっくりした。赤松さんも参加してた。
漫画を作ってる人が声をあげたのは大きい。
毎日新聞:2014年6月18日 東京朝刊 3頁
Q、AFFEとしては新サイバー条約とかにどう対応していったらいいと思うか?
A、国外にどう働きかけたいが、リソース不足もあってなかなか難しい。
Q、国会としてはどうか?
A、いつもやってるところ。事前に抑えることが大事。TPPの時と違って後悔できるから楽ではある。やるべきことはやった。日本政府としてはやることやった、後は国連がどう書いてくるか。次の舞台は外務省ではなく国内。原文が残ってしまうとやらないといけなくなるのでそこを押さえるのが大事。
国会は山田さん、国連にはAFEEにも働きかけをやっていただきながら進める必要がある。
条例による表現規制:鳥取県条例→Amazonでの販売禁止
→これをこれからどういう風に扱うかが大事。個別県の条例が大きな影響を及ぼす。事実上の発禁。有害図書指定の今の実装がどうなっているか突き詰める必要がある。コンテンツレベルではない。
→坂井さん:Amazonの立場に立った時にいまの条例がこうあるならこの対応にはなると思う。システム改修とかも莫大になってしまう。個人情報2000個問題と同じようにそれぞれが個別の規制を課している。
条例による表現規制:河野大臣から引き出した答弁
1つの県で規制されると全国にその影響が波及する。ネットを条例に含めるかどうかも各県によって異なる。
ニコニコニュースでも話題に。
闘い方や持っていき方がネット時代になって変わった。
ネットがこれだけメジャーになると175条はほんとに意味ないのでは?日本だけが規制している。
ネットでそういうものが流れてしまった場合にどうするかというところもあり175条はやや後退気味。
175条は性表現と言われるもの。一種の女性へのヘイトスピーチが禁止されるべきという意見がでてきている。本人が嫌と言えばそれは止めるべきだが、特定の人は傷ついていいないが団体が禁止しようとする面が出てきた。
175条の実在と非実在をわけて議論していくのはありかもしれない。ただCG時代AI時代になって難しい局面になってきた。

[特集] メタバース (0:35:20)

VR対応:メタバース上での模倣行為の禁止(2023/6/7)
表現の規制にもつながるので確認してほしいとの意見も届いたので経産省にも確認した。同人誌には影響はない。リアル空間→デジタル空間 のコピーはアウト。
著作権や意匠の問題にしちゃうと複雑になる。リアルとバーチャルを一緒にしちゃうと大変だと思うので、みんなが気にしない程度の規制にはなった。
知的財産の保護のやり方解説by小山さん
2023年6月までの法改正までに国でもいろいろ検討していた。→経済産業省:メタバース関連の報告書(2021/7/13):メタバース含め検討されている。
→知的財産戦略本部:知財推進計画2022 でメタバースが打ち出された。
etc…
知的財産戦略本部:知財推進計画2023(2023/6/9)
AFEE:パブリックコメント(2023/5/6)メタバース政策の問題点は?
まだ政府は論点を出しただけなので良しあしを判断するレベルにはない。ただ論点としてみるといい方向にはいきそうに思う。
自民党内ではメタバース議論はあんまりない。生成系AIが出てきて党内はそっちにシフトしてる。
メタバース世界にはったことないのでユーザ側で何が問題になっているのか、買った衣装が著作権侵害とかどういう問題があるのか不明byめぐめぐさん
国として注視していたのは企業(トヨタとか積極的だった)がやり始めたので、政府主導でやり始めた。
仮想空間の名前が良くない。中にいるひとは実際の人空間だけがバーチャル。政府の見解で問題になってきそうなのは、メタバース・VRチャットはSNSとしてはよく考えられているが、ゲームの世界が一番進んでいる。自分のアバターを動かしてコミュニケーションとってる、そこについては政府は考えられてない。
メタバース内でVRで暴力を振るわれた場合今後知覚できるようになったとき、暴行罪になるのか?
中の人が一人の時はいいが、中の人が複数いるとわからない。

[特集] 画像生成系AI (0:49:41)

課題
テクノロジーの変化に対して感情的になりすぎて、変化を止める動きは良くない。
ChatGPTが出来たときにあと5年で自分の仕事がなくなるだろうなと
特異的な、付加価値を提供できるような仕事、コモディティ化していくだろうな
依拠性を問わないといけない。
著作権、AIを通してきたから全部OKとはならない。
個人情報の問題が深刻だと言われている。
学習と活用とでは全然違う。
AIで出てきたものは問えないとなれば著作権なんて要らない、それはダメ
手段として確立していなければ守れない
テクノロジーの流れは止められないので現実的な落としどころを
権利侵害の有無と、仕事が奪われるかどうかは分けて考えるべき
坂井さんと著作権の10段階段を作ってよかった
海賊版とは何なのか
著作権者に直接の不利益がないことを前提としている。
著作権者への分配の問題
権利侵害があるからといって全部ダメとはしない
私みたいな声で演技をしている機械がいる
pixivFanBoxでAI禁止になったのは驚いた
どこまでがAIかは難しい
AIはどこまで使っていいのかどうかわからない

[坂井さん久しぶりに登場して] “楽しい
(1:10:59)

AIと著作権の話はAFEEではなく個人的な見解
AFEEの中でも議論できていない。
坂井さんが文化審議会 専門委員に任命された。
自主規制問題がどうなるのか
政治からすることに限界がある。
AFEEの役割。
ノジマでCERO Zのものが売られなくなった。AFEEから抗議文を出した。
表現の自由を守る会フォーラム 8/13(日) @TFTビル東館9階